並行輸入品について
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当店では海外の製品をそれほど取り扱っていませんが、フリマサービスなどで並行輸入品を販売している結構ヤバい方々がいらっしゃるので注意喚起を兼ねて並行輸入品のお話をしたいと思います。
並行輸入は禁止されていない
まず大原則として、並行輸入は特に罪に問われたりしません。当然の権利としてやることができます。対する正規輸入はメーカーが認めた代理店が輸入業務を代行するので、日本でも安心して使うことができますし、問題が起きても代理店が対応してくれます。
並行輸入品も問題があった場合は販売した店が対応しなければなりません。ところが、これを回避する方法があったりして非常によろしくないです。
回避方法というのは輸入を代行するのではなく、あくまでも海外の販売店を紹介するという体で販売するのです。これですと、購入者と海外の販売店の売買契約になりますから、並行輸入業者は問題が起きても関与せずに済みます。販売ページに故障などの際はサポートいたしますといった文言が書かれている場合はだいたいこのケースでしょう。もはや並行輸入ですらありません。
注文すると海外から直接配送されてきますという商品は、買うべきではないでしょう。
並行輸入品は国内で修理できない
並行輸入品が故障した場合、販売店に修理を依頼することになります。ところが、販売店が海外だったりした場合輸送コストなどがかなり高くつきます。
では国内の代理店に修理を依頼するとどうでしょうか。ほとんどのケースでは断られます。修理できても料金が高額になります。
これはぼったくってやるということよりも、海外版と日本版で仕様が異なっているため、使っている部品が違うなどの理由によるものです。また、正規輸入品が並行輸入品よりも価格が高めになっているのは、修理対応時のコストをある程度転嫁しているからと考えられます。
よって、代理店をスルーして入ってきた製品に代理店のサポートを依頼すると、それなりに高くなってしまうんです。
仕様が違うってたいした違いじゃないだろと思う方もいらっしゃるかと思いますが、電源が100Vと120Vだと全然違いますし、ガス製品とかは全く見た目が同じ製品でも中身は別物になっている場合すらあります。
メーカーによって違うんですが「並行輸入品でもちゃんと修理対応してやれよ」ってところもあるそうです。代理店的にはすごい苦い顔されてましたが。
並行輸入品の中には販売ができないものも
並行輸入は海外から輸入した商品を販売することです。ので、商売として行っていることになります。
海外から輸入した商品を個人的に使うのであれば問題ないのですが、販売するとなると様々な法律の制約を受けます。(個人用途でも法律の成約を受ける場合があります)
特に家電製品などでは電気用品安全法(PSE法)と呼ばれるものがあります。電気を使う製品は必ず耐久性など日本の規格に合わせたものを使ってねという法律で、これを検査して問題ないとされた製品には必ずPSEマークをつけることになっています。
つぎに電波を使用する製品です。コーヒー関係だとACAIAのスケールなどが該当します。Bluetoothの微弱な電波であっても、日本で使用するには工事設計認証と言われる、いわゆる技適の取得が必須です。
すごくややこしいのですが、PSEマークがない製品を売ることはできないのですが、技適がとれてない製品を売ることはできます。
PSEマークがない製品を個人用途で使っても問題はありませんが(もちろん、発火とかして問題を起こしたら自分で責任を取る必要があります)、技適がない製品を使用すると罪に問われる可能性があります。
フリマサイトなどで活動している並行輸入業者の中には、こういった法的な制限を知らないか無視して商品を売っている方も散見されるため、利用するのは懸命とは言えません。
まとめ
まとめましょう。商品を手にするまでは正規品も並行品も、偽装された個人輸入品も変わりません。しかし、使用するにあたって法律をカバーできてない可能性があったり、そもそも日本の仕様に合っていなかったりすることがあります。
ですので、並行輸入品を購入する場合は、日本で使用できるか、修理体制はどうなっているか、製品が原因で問題が起きた場合、責任を取ってくれるかといった点をしっかりチェックするといいでしょう。
それでもなお、自分で責任をとれるのであれば、個人輸入も一つの選択になりますが、間違えてもそれを転売してはいけません。個人輸入は「自分で使います」を前提として手続きが簡便化されているものです。業として輸入するのに個人輸入にしてしまうと、お叱りじゃ済まないレベルで責任を問われるでしょう。
なんでこんな記事かいたのかって?いろんなガジェットの輸入を画策してるんですが、法的な問題で断念するというのが一度や二度じゃ済まないくらいあるのに知ってか知らずかそういう商品を転売されてる方を見かけるにとっても悔しい思いをしているからです!