グッドデザイン賞受賞のおしらせ
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当店のコーヒーラベルが、2025年のグッドデザイン賞を受賞しました。
当店はまだまだ小規模で、運営もほぼほぼ店長のワンオペです。また、EC専業ならではの課題も多く日々少しずつ改善を繰り返しています。
その中でも特にこだわっているのがラベルのデザインでした。ラベルのデザインは初代から数えると4代目になるのですが、商品を直接手に取れないECのデメリットをラベルに機能を持たせることで解決できないかと考えて作ったものです。
他店でもされていることが多いのですが、コーヒーの味わいを色に落とし込んで表現するというものがベースになっています。ただそれだと、豆の個性が近いものは同じ色のラベルになってしまいます(3代目ラベルはこれでした。今もアララなどはこのラベルです)。
そこで店長はカッピングなどのメモ書きに注目しました。そこにはだいたい「冷めてくるとフレーバーがこのように変化する」と言ったことが書かれていました。ということは、淹れ立ての香りやフレーバー、冷めてから感じる香りやフレーバーを2次元のグラデーションにしてみてはどうか?
そうして生まれたのが4代目の2次元フレーバー表現ラベルシステムです。
ただそれだけにとどまらないんです。ワンオペECでは仕入から出荷まで、全部の作業を一人でこなさなければなりません。そのためできるだけ業務を効率化することを求められます。
このラベルは出荷ごとに焙煎所内でオンデマンド印刷されるようにシステムを構築しています。そのため、ラベル印刷を外部に委託する必要がなくなり、さらに印刷済みラベルの在庫を持つ必要もなくなります。焙煎日を入力すれば裏面ラベルの賞味期限を任意の期間で設定できたりと、出荷に絡む面倒な作業を削減できるように作られているという点も、審査員の方に評価いただいたと考えています。
ラベルの見方
当店のラベルは横軸がその時々で感じられる香りやフレーバーの構成、縦軸が上から下に時間経過を示しています。

ナッツなどの香ばしい系なのか、フルーティー系なのか、フローラル系なのかといったのも、ラベルを一見すれば判断できるようになっています。
例えばフルーティー系が好きだけど、他の豆はないかな?と思ったときは、普段お飲みのコーヒーのラベルに近い印象を持っているラベルのコーヒーを選ぶと、近いキャラクターで個性が異なるコーヒーをおためしいただける、という仕組みです。

コーヒー好きの方に豆を送るさい、自身はコーヒーにそんなに詳しくないのだけど…という時もこのラベルは役に立ちます。普段飲んでいるコーヒーの傾向をつかんでおけば、似たイメージのラベルから豆を選ぶだけでOK、というわけです。
もちろん表面ラベルは色やオリジンなどの最低限の情報しかありませんから、裏面ラベルにフレーバーやキャラクターノートを一括表示と共に掲載し、よりその豆を理解していただけるように作られています。

当店はマニアむけのお店ではあるのですが、コーヒーをご自身で淹れてみたいという方でも安心してお買い物いただけるよう、これからも様々なやり方でサポートしていきたいと思っております。
グッドデザイン賞の受賞は当店のそんな姿勢の表れだと思います。これからもご支援、ご愛顧のほど、何卒よろしくお願いいたします。