発酵コーヒーはスペシャルティコーヒーの軸で評価していいのでしょうか
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TYPICAさんでブラジルの豆のオファーがあったのでリストを眺めていたのですが、ブラジルと言えばナチュラルかハニープロセスが台頭してると思いきや、発酵プロセスの豆がたくさんリストされていました。
アナエロビックに代表される発酵プロセスの豆は、豆が持っている個性を強化したり、別の個性を付加したりと農園の創意工夫が生きた豆になっていると評価できる反面、あえてフレーバーなどを付加させる行為は果たしてコーヒーの味を損なっていないと言えるのかな?と考えてしまいます。
今回のリストにもレモングラスを加えました、とか、ワイン酵母を使って発酵させました、とか工夫されたものがあったのですが、ここまで来たら発酵コーヒーとして別のカテゴライズが必要になってくると思います。
当店でもアナエロビックなどの豆の取り扱いを順次増やしていっています。基本的には、発酵プロセスにおいてコーヒー由来以外のものが”使われていない”発酵方法であることを確認して取り扱うようにしています。酵母に関しては確認のしようがなくなんともいえないんですが。
少し前になりますが、バレルエイジドやインフュージョンコーヒーが流行ったことがありました。これは生豆をお酒を造っていた樽やお酒そのものに漬け込んで香りをつけたりする手法です。今も売っているところがあります。これらは加工されたコーヒーなのでいわゆるスペシャルティとは別の軸で評価しなければなりません。ジャコウネコを使ったコピルアクもこの軸でしょう。
当店はスペシャルティ専門なのでインフュージョンなどのコーヒーは取り扱いませんが、スペシャルティの軸で評価される発酵コーヒーは果たして本当にスペシャルティなんだろうかと非常にもやもやとしています。
もやもやしつつもアナエロビックが醸し出すフレーバーは本当にすごいものが多く、是非皆様にも体験していただきたいなと思いながら取り扱いをジワジワと増やしていくつもりです。多分このブラジルのリストからも何かを仕入れる予定でいます。
そのうち豆の取り扱いをどうやって決めてるのかとかもお話しできればと思います。